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2009年9月22日火曜日

World Music Festival in Chico (9/21/09)


またまたチコにワールドミュージックフェスティバルの季節、秋がやってきた。新学期(秋学期)の始まりである。今年はいろいろ大学もカリフォルニア州の財政難のあおりをくらって、新学期早々侃々諤々(あたふたといった方がよいかも)しておりました。が、それでも日々は流れていくのですね。

こんな財政危機の時にでもフェスティバルが開催にこぎつけたことは、やはり喜ぶべきだと思う。アメリカの大学は一般に開放されていて、キャンパス内でコミュニティ対象のいろんなイベントが開かれているけれど、チコも例外ではない。年に二回春と秋にあるこのフェスティバル(春はインターナショナルミュージックというタイトル)を目当てにチコ中のコミュニティーから、いつものように人々が集まってきていた。その中には見慣れた人々が一杯。(知らないけど、集まって来る人たちに中に常連はやっぱりいる。うちもそうかも。)

音楽が始まると立ち上がってへんな踊りをするおじさん。フラフープで腰をくねらせながら踊るヒッピーお姉ちゃん。二人の世界に入り込んでチークを踊る初老のカップル。(なんかうまいから踊るというより自分のために楽しんで踊っている感じ。傍目を気にしていないところがアメリカ的というか、さすがヒッピーの発祥地カリフォルニア ^_^)そしてそこら中を走り回る子ども達。微笑ましいというより思わずわらっちゃう光景にあふれていて、そういったへんな人たちがいなかったりすると、思わず探してしまう自分もおかしい(笑)。あっそうそうチコ市(約10万の人口)の平均年齢は36歳とか。若い街。こういうフェスティバルでは小さい子どもをつれた親子連れもよく見かける。

10月の声を聞くとここチコの街だけでなく、アメリカはパーティシーズンの始まりになる。ハロウィーン(10/31)、サンクスギビング(11月の第4週の木曜)、そしてクリスマスとイベントが目白押し。日本とちょっと違い、若者中心というより、家族のためのイベントの季節でもある。


2009年9月21日月曜日

最近始めたこと「AM ヨガ」

この1週間程前、ヨガを始めた。特別は理由とかきっかけとかはあんまりない。うちの旦那ジョンがどこかのガレージセールで見つけたヨガのビデオを元にやり始めていたのは知っていたけど、それが4年も続いていたのは気付かなかった。(サックスの練習と言い、テニスといい、いつもながら一度始めたら継続力のあることには感心させられる。)そういえば、割とすっきりしたボテイにはなっているなあとは感じてはいた。それが毎日続けているヨガのせいとは思わなかった。そのジョンに君もやった方がいいよ。毎朝15分。というわけで始めた。ヨガというよりストレッチ体操に近い感じで、ヨガのイメージのなんとかのポーズというのはあまりない。

昔と比べて胃にもたれやすくなったとか、腰の回りにうっすらと肉がついてきたとか、あまり食べた気はしないのに、体重計の針がなぜか思ったより数キロ多く指しているとか、毎朝起きるたびに身体が重くてやる気がおきないとかとか、、、、一言「年よ年!」で済んでしまいそうな症状をかかえるようになってしばらく、とりあえずヨガというのを始めることにした。

2009年9月11日金曜日

About District 9:映画「District 9」について

一人で映画を見に行ってきた。特に見たいものがあったわけでもなく、9/10(木)はFurlough(無給休暇)を取っていたので、たまには一人で映画でもと思い、手頃なものを映画館サイトで探していた中で見つけた「District 9」

映画のタイトルの下の注意書きに「R (Restricted)」という年齢制限のサインに「ID required」という年齢確認のための身分証明書提示のサインまでついている。どうやら子どもには勧めない映画らしい。エイリアンが出てくるサイエンスフィクションらしいけど、どういうものだろうと気になって批評サイトで検索してみると、86%とすごい高い支持を得ている。これは一つ見てみる価値がありそうと出かけることにした。

感想は一言「ただもうびっくり」そして少々胃が痛くなる後味の悪い映画、でも単なるサイエンスフィクションではない多くを考えさせられる映画だった。

内容はというと、28年前に突然南アフリカのヨハネスバーク上空に現れた数キロにも及ぶ巨大な宇宙船。母星に帰れなくなった宇宙人をヨハネスバークは市内の中に受け入れる地域「District 9」を作って彼らを受け入れることにした。ところが、しばらくしてすぐにその地域はスラム化し、人口が増加、とうとう百万を超すにまでに。人間とのトラブルも増加し、政府は彼らをヨハネスバーク市内から数百キロ離れた場所へ彼らを移すことを決める。そこからがこの映画の始まり。という風にトラブルや宇宙人のスラム生活がドキュメンタリー形式で映され、リロケーション(移転措置)のいきさつがインタビューを挟みながらという風に話は進んでいく。

宇宙人と人間(地球人)という対立で話は作られているが、見てるとすぐにわかる。宇宙人をどこでもいい、地球上に溢れているどこかの難民に置き換えてみればいい。これは今地球のどこかで今起きている出来事を語っているのがよくわかる。この映画の背景を調べてみたら、やはりというかなるほどである。2005年のショートフィルム「Alive in Joburg」社会的人種差別(Social Segregation)を扱ったものがもとになっているという。この映画のタイトル「District 9」も南アフリカのケープタウンにあった悪名高いアパルトヘイト政策の隔離地域「District Six」に影響を受けてとのこと。少々スプラッターで目を覆いたくなるシーンがたくさん出てくるけれど、見る価値のある映画だと思う。(ただこの後食事はのどを通らなくなってしまうかもしれないけど、、、)

映画の最後にナレーションはこう続ける。「この後新しい隔離地域’『District 10』への宇宙人のリロケーションも無事にすみ、現在も人口は増え続け2百万を超えている、、、」と。この後どうなるのかという答えも方向も映画は示唆していない。

2009年9月8日火曜日

オバマから子どもたちへのメッセージ:Obama advises caution in what kids put on Facebook

9月8日(火:米国西部時間)朝9時、オバマ大統領からこどもたちへのメッセージがライブで流れた。場所はバージニア州、アーリングトン市郊外にあるウェイクフィールド高校(Wakefield High School, Arlington, VA)でのスピーチである。全米の学校にオンタイムで流れたが、内容に対してやはり物議を醸し出したようで、途中放送を中止した学校も出たそうである。(息子の海の学校では放送されたとのこと。)

下記はチコ市のローカル新聞(9/8/2009 Chico Enterprise Record)に掲載された記事からの抜粋。

ざっと読む限り、「誰も頼るな、誰にも責任を転嫁するな、自分自身で責任を持って勉学に励め、それができるものしか成功しえない。」といっているように聞こえる。つまり社会のせいにするな、どんなに大変な環境にあろうともそれに耐え、自分自身で切り開けということなのか?オバマ大統領が学校で学生に向かってスピーチしたこと自体は素晴らしいことだと思うのだけれど、それは過去の大統領もやってきたことで、特に目新しいことでない。(日本ではないだろうけど。)内容は一般的なメッセージの域を超えるものではないという感じ。それより気になったのは、こどもの教育環境を整えるべきの政府や親の責任を回避して、その不備を子ども(学生自身)の忍耐と努力でカバーしよと言ってるようにしか私には聞こえなかったこと(ただスピーチ全部を聞いたわけではなく、新聞記事からの感想なので、結論づけるのは時期尚早かも)。スピーチの場に選んだ学校が普通の一般的な学校というより、かなりレベルの高い高校らしいというところも気になった。(たぶんこの学校の生徒たちはほっといてもちゃんとやる子たちなのだろうから。)

"Every single one of you has something that you're good at. Every single one of you has something to offer." "And you have a responsibility to yourself to discover what that is."
..........................

「君たち一人一人全員が何かしら得意なものをもっているはずである。何か身を投じてがんばれるもの(そして誰かに分け与えることができるもの?)を持っているはずである。そして君たちはそれが何であるかを発見しなければいけない(その責任を君たち自身が持っているのである)。」

...........................

"There is no excuse for not trying" he said in the speech. He said students must be individually responsible for their education, and that it's important to work hard, pay attention in school and complete assignments.

「何もしようとしないこと(努力しないこと)に対してなんの言い訳もあってはならない。」オバマは学生に向かい、教育に対して学生一人一人自身が責任を持つべきだと言っている。そしてそれは一生懸命努力することであり、学校において、集中して(与えられた)課題をきちんとこなして行くことであると。

"Whatever you resolve to do, I want you to commit to it," Obama said. "The truth is, being successful is hard. You won't love every subject that you study. You won't click with every teacher that you have."

「解決すべきことがなんであろうと、私はあなた方がそれに責任をもって立ち向かってもらいたい。」「真実を言おう。成功することは困難なことだ。君たちは勉強するすべての科目を好きにはなることはないだろう。また君たちが出会うすべての先生と相性があうこともないだろう。」とオバマは語った。

"At the end of the day, we can have the most dedicated teachers, the most supportive parents and the best schools in the world, and none of it will matter unless all of you fulfill your responsibilities," the president said.

「いつの日か、私たちは最も(教育に)熱心な先生達に、最も献身的に支えてくれる親たちに、そして世界で最もすばらしい学校を持つことができるだろう。しかしそれは君たちが君たち自身の責任を果たした時にのみしか起こりえないことなのだ。」大統領はそう語った。

2009年9月4日金曜日

カリフォルニア州経済破綻(其の二):「Furlough (無給休暇)」のお知らせ自動返信メッセージ

そのカリフォルニア州立大学組合から、メールの自動送信メッセージに入れるように勧めているメッセージが下記の通り。

Faculty members:

Use This As Your

Email Signature or

Out of Office Reply

「あなたのEメールのサインや自動返信にこれを使ってください。」

This year the CSU is suffering the most severe budget cuts in the history of the University. Our Administration is attempting to manage these cuts by increasing student fees and requiring employees to take unpaid

furlough days.


「今年、カリフォルニア州立大学システムは、大学始まって以来の最も困難な財政危機に直面しています。大学側(経営サイド)は、この危機に対して、学生の授業料アップならびに教員/スタッフ全員に強制休暇(自宅待機:給与カット)を取らせることで乗り切ろうとしています。」


As a result I’m out of the office more often than usual and unable to reply to your e-mail messages as quickly as I would like. I will try to answer your message as soon as is possible.


「その結果、通常以上にオフィスを留守にすることが多くなり、メールでの問い合わせに迅速に対応することができなくなります。可能な限りあなたからのメッセージに迅速に回答するよう努力いたします。」

To learn more about faculty furloughs please visit

http://www.calfac.org

「教員(ファカルティー)強制休暇に対する情報についての詳細はこのサイトをご覧ください。」


Thanks,

INSERT YOUR NAME

AND WHATEVER OTHER INFO YOU USUALLY

INCLUDE IN YOUR EMAIL SIGNATURE

ぶっちゃけた話「大学側の決断で経済危機の対応として給与カットの強制休暇を強要されているので、その結果大学を離れることが多くなり、メールの対応も遅れがちになることをご承知置きください。」というもの。つまり、みんなにこの状態を知らしめようというもの。う〜ん。

2009年9月3日木曜日

カリフォルニア州経済破綻(其の一):州立大学は今


だいぶ前に、カリフォルニア州の経済破綻の影響で、学校の現場の先生方の首切りの話をこのブログ(2009年3月25日「166人の先生の行方は?」)でもしたが、その波がとうとう州立大学の方にもやってきた。例えばカリフォルニア州立大学システム23校全体で日本円にして約500億円の削減を迫られた。(単純計算で一校、約22億弱?)

我がチコ校では、ここ数年削減につく削減で、手はすべてうち尽くした感があり、私たち大学教員の給与も据え置きだったし(実質的には物価分の上乗せがない分削減)、パートタームのレクチャラーは極力減らされ、その分私たちに仕事が回ってきていたので、実質的にはかなりハードなコースワークを皆こなす結果になっていた。(この夏は、電気代節約のため、月曜から木曜勤務の週休3日になっていた。それも朝8時から夕方6時勤務。)

またこの新学年(academic year of 2009-2010)は、経費削減のため、既に多くのコースがキャンセルになっている。例えば、この新学期(秋学期)の芸術学部だけで、19クラスもキャンセルになってしまっているというのに。あっそうそう、ついでに学生の授業料もこの新学期から30%も値上がりしている。学生たちの悲鳴が聞こえてきそう(>_<,,,)

これ以上、どう経済破綻危機に対処するのか?と思っていたら、大学側から、私たち教員/教授(ファカルティー:Faculty)へ二つの選択肢が提示された。

一つは、給与を現状維持にするかわりに、経費削減のため、勤続年数の短いファカルティー 、つまりテニュア(Tenure:終身雇用制度)を取っていないファカルティーから、レイオフ(Layoff: 首)にしていく。もう一つはファカルティーをレイオフにしない代わりに、一年間強制的に18日休業(furlough:無給休暇)を取るという形にして、 すべてのファカルティー並びにスタッフの給与から均一に10%ずつカットするというもの。

はっきりいって、二つの選択肢を示されていたけど、私たちにはチョイスは全くなかったも同然。勤続年数の短い若手の教員を黙って首に、見殺しになんか道義的に誰もできない。そんなこと大学側もわかっていて、この選択肢を示しているから人が悪い。なおかつ、この第二の選択肢をとらなかったら、大学自体も閉鎖にというようなことを匂わされていたから、そんなことありえないと思いながらも、結局、予想通り二番目を選ばざるを得ない結果に。

さて、新学期が始まってどういうことになっているかというと、ただでさえ、必須コースの突然のキャンセルで、卒業できなくなった学生たちの救済処置にそれぞれの教員は追われているというのに、この「Furlough」のスケジュール設定にも追われるはめになって、泣きっ面に蜂というのが現状。

まずは年間で、どの日を休業日にするか。授業日を休業にするわけだから、教えているコース内容に大きく影響するのは必死。キャンパスによっては、大学側でこの休業日(furlough)を決めているところもあるが、うちのチコ市キャンパスは、1/3は学校側で全校休業の日を決めているものの、残り2/3、つまり12日は教員一人一人の判断で決めてくれというもの。

これは単純に休業を取って給与が10%カットというだけのものではなく、その影響は授業内容、コミッティワーク、各人の研究プロジェクト、そしてテニュア(などのプロモーション等々、余波は大きく広がっていて、実際にどれくらいのマイナスの影響が出てくるのかは誰も想像できないでいるのが実情。

そういう訳でまだ、大学は揺れている。いつになったら収まるのだろう。それよりもこの10%カットが1年だけの暫定的は処置といっているけれど、本当に1年で済むのだろうか。ほとんどの人は誰もそんなこと信じていないもの。どうなるんだろう。

*詳細は下記のカリフォルニア州立大学教員組合サイトへ(Only 英語サイト >_<,,,)

FURLOUGH & BUDGET CUT INFORMATION (CAF:California Faculty Associationサイトより)