我がチコ校では、ここ数年削減につく削減で、手はすべてうち尽くした感があり、私たち大学教員の給与も据え置きだったし(実質的には物価分の上乗せがない分削減)、パートタームのレクチャラーは極力減らされ、その分私たちに仕事が回ってきていたので、実質的にはかなりハードなコースワークを皆こなす結果になっていた。(この夏は、電気代節約のため、月曜から木曜勤務の週休3日になっていた。それも朝8時から夕方6時勤務。)
またこの新学年(academic year of 2009-2010)は、経費削減のため、既に多くのコースがキャンセルになっている。例えば、この新学期(秋学期)の芸術学部だけで、19クラスもキャンセルになってしまっているというのに。あっそうそう、ついでに学生の授業料もこの新学期から30%も値上がりしている。学生たちの悲鳴が聞こえてきそう(>_<,,,)
これ以上、どう経済破綻危機に対処するのか?と思っていたら、大学側から、私たち教員/教授(ファカルティー:Faculty)へ二つの選択肢が提示された。
一つは、給与を現状維持にするかわりに、経費削減のため、勤続年数の短いファカルティー 、つまりテニュア(Tenure:終身雇用制度)を取っていないファカルティーから、レイオフ(Layoff: 首)にしていく。もう一つはファカルティーをレイオフにしない代わりに、一年間強制的に18日休業(furlough:無給休暇)を取るという形にして、 すべてのファカルティー並びにスタッフの給与から均一に10%ずつカットするというもの。
はっきりいって、二つの選択肢を示されていたけど、私たちにはチョイスは全くなかったも同然。勤続年数の短い若手の教員を黙って首に、見殺しになんか道義的に誰もできない。そんなこと大学側もわかっていて、この選択肢を示しているから人が悪い。なおかつ、この第二の選択肢をとらなかったら、大学自体も閉鎖にというようなことを匂わされていたから、そんなことありえないと思いながらも、結局、予想通り二番目を選ばざるを得ない結果に。
さて、新学期が始まってどういうことになっているかというと、ただでさえ、必須コースの突然のキャンセルで、卒業できなくなった学生たちの救済処置にそれぞれの教員は追われているというのに、この「Furlough」のスケジュール設定にも追われるはめになって、泣きっ面に蜂というのが現状。
まずは年間で、どの日を休業日にするか。授業日を休業にするわけだから、教えているコース内容に大きく影響するのは必死。キャンパスによっては、大学側でこの休業日(furlough)を決めているところもあるが、うちのチコ市キャンパスは、1/3は学校側で全校休業の日を決めているものの、残り2/3、つまり12日は教員一人一人の判断で決めてくれというもの。
これは単純に休業を取って給与が10%カットというだけのものではなく、その影響は授業内容、コミッティワーク、各人の研究プロジェクト、そしてテニュア(などのプロモーション等々、余波は大きく広がっていて、実際にどれくらいのマイナスの影響が出てくるのかは誰も想像できないでいるのが実情。
そういう訳でまだ、大学は揺れている。いつになったら収まるのだろう。それよりもこの10%カットが1年だけの暫定的は処置といっているけれど、本当に1年で済むのだろうか。ほとんどの人は誰もそんなこと信じていないもの。どうなるんだろう。
*詳細は下記のカリフォルニア州立大学教員組合サイトへ(Only 英語サイト >_<,,,)
FURLOUGH & BUDGET CUT INFORMATION (CAF:California Faculty Associationサイトより)
0 件のコメント:
コメントを投稿