それに反して、評判がよかったのが、この「アーサーのクリスマス (Arthur Christmas)」。同批評サイトで90%台の高記録。その割にはすでにシアターでは一日一回の朝一の放映になっていて、どうもクリスマスの日が最後。ということで、急いで家族で行ってきた。ソニーの配信。批評サイト通りこれがお〜という素晴らしいプロットに仕上がっていました。
ビジュアルもあまり好みのスタイルのアニメではないし、定番のクリスマスでサンタの話だし、どこをどう変えるのか?と思っていたら、そうかその手があったかと思わず感激。一言で言うと、サンタ一家のクリスマスイブのお話。親子(父と息子)のジェネレーション交代の話とも読めるし、できのよい長男とぱっとしない次男の兄弟の話にも読めるし、伝統と新しいテクノロジーとの折り合いの話とも読める。その他いろいろ。クリスマス夜明け前、わたし忘れた最後のプレゼント「自転車」を渡すために奔走する次男アーサーと引退した元サンタ(おじいちゃん)、トナカイ、そしてエルフ(プレゼントのラッピングが仕事)のブラウニーのかかわり合いが秀逸でした。最初の出だしが、「うわ〜アメリカ的今時発想のプレゼントのデリバリーシーン!」とおもわず感激してしまったひろいものの。お薦め。
でもきっとこれもすぐに忘れてしまうんだろうな。アメリカのフィルムの世界(特にアニメーション)は次から次へと新しいものが出てくる。量産の世界。この世界と対抗する日本の「アニメ」にはやはり宮崎さん的職人芸の世界で勝負するしかないのかも。宮崎さんのようにその名前がすでにブラント化している人以外は、商業的に成功するのは至難の業だと思う。その名前で観客を呼べるアニメーション作家といえば、実はアメリカにもそうはいない(かも?)。私の好きなのは、もちろん「Nightmare Before Christmas」のTim Burton。シュールな雰囲気が大好きだ。この人の作品なら、なんでも見にいきます。
0 件のコメント:
コメントを投稿